アトピーが悪化する原因にはどのようなものがあるでしょうか?

■ダニとホコリ

アレルギーに関係するダニは、おおむねコナヒョウヒダニ・ヤケヒョウヒダニの2種類です。
このダニはその名の通りフケや垢など人間の古い表皮や毛・絹・羽毛などの動物繊維を餌にして繁殖します。
このダニのフンの中に含まれるたんぱく質の一種がアトピー因子を刺激すると言われています。
温度が60度以上になると生存できないため、布団は、好天時に日干しにする、50度以上に設定できる布団乾燥機を使用するなどが効果的です。
冬場や布団乾燥機が使えない場合はシーツをこまめに洗濯する、布団に掃除機をかけるなどするとよいでしょう。
また、羽毛や羊毛の寝具は避け、ダニのつかないポリエステル綿の寝具を選ぶという手もあります。

頻繁に洗ったり干したりできないじゅうたん・こたつなどは、増悪期には避けたほうが良いかもしれません。

■衣類

いわゆるヒートテックなど、吸湿発熱繊維は肌の水分を吸収して発熱するため、そもそも肌の水分保持力が極端に衰えているアトピー性皮膚炎の方にはNGです。
ダニの項でも述べたとおり、動物繊維にはアトピーを悪化させる原因になるダニが発生することがあるため、ウール・カシミア・アンゴラなどの動物の毛の肌着はできるだけ避けたほうがよいでしょう。
一般にはナチュラルコットンと呼ばれる木綿の肌着が良いとされますが、寒さがストレスになることもあるため、上記のような防寒肌着を、直接肌に触れないようコットンの肌着の上に着るのはありだと思います。
また、アトピー専用の肌着なども一般に販売されています。

■皮膚表面の温度の上昇

ほてりや直射日光など、皮膚の表面の温度が上がるとアトピー性皮膚炎は悪化します。
特に入浴後は結構が良くなることでかゆみが強くなることがあるため、夏場であれば上る前に水シャワーを浴びるなどしてほてりを抑えると効果的です。
水シャワーを浴びられない季節であれば、水枕や保冷剤で太い血管のある部分(内もも、首筋、脇など)を冷やすことでほてりを予防することが出来ます。
直射日光を避け、皮膚の状態が良いようであれば肌にあった日焼け止めをこまめに塗ることで刺激を避けましょう。

■季節の変わり目

春は花粉が肌に付着してアレルギーを引き起こしたり、秋は冬に向けて乾燥していくために皮膚にとってはなかなかシビアな時期です。
気圧の変化やホルモンの関係で健康な人でも体調を崩しがちな時期。
特に何もなくてもイライラしたり不安になったりすることで、皮膚炎が悪化することがあります。
何度も言うように、アトピー性皮膚炎は良い状態と悪い状態を繰り返すのが特徴です。今はつらくても必ずよくなることを信じて、ある程度開き直って過ごすことも大事です。

■気分の問題

気分の落ち込み、不安、憂鬱などによってもアトピー性皮膚炎は悪化します。
悲しんだり怒ったりすることを完全に避けることはできませんが、それを引きずることによって皮膚炎が悪化し、また気分が落ち込む…というような悪循環には陥りたくないものです。
好きな映画を見たり本を読んだり、意識して好きなことや楽しいことで気をそらすことが重要です。
深い落ち込みから回復できない場合は主治医に相談することやセカンドオピニオンを求めることも考えてみましょう。

■疲れや睡眠不足

慢性的な疲労、睡眠不足が続くなど、体調不良は万病のもとであり、もちろんアトピー性皮膚炎にも悪影響を及ぼします。
睡眠は免疫力の回復にとって非常に重要な要素ですので、免疫の疾患の一種であるアトピー性皮膚炎の方には必ず充分な睡眠をとって疲労を回復することが重要です。
炎症や乾燥でかゆくて眠れないような場合はすみやかに主治医に相談しましょう。

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